8月5日(月)、担当教員のケーススタディと参加を希望した1、2年生の計24名で市原学園を参観してきました。市原学園は、千葉県市原市にある第一種少年院です。
当日は最初に、少年院などで勤務する「法務教官」という職業について解説していただき、その職務内容ややりがいについてお話していただきました。ついで、市原学園は早期改善の可能性が大きい、17歳以上の少年が標準で5ヶ月間入院する短期社会適応課程の少年院との概要をご講義していただきました。
近年受け入れている少年の傾向として、「特殊詐欺」によって送致されてくる少年が多くなっているそうです。そうした少年は、犯罪傾向が進んでいるわけではなく、自分がしていることについて「深く考えることをせず」「アルバイト感覚で」特殊詐欺に関与したケースが特徴的であるとのこと。そうした少年に対して市原学園では詐欺犯罪集団の構造を教え、そして被害者の声をきかせることで反省を促し、更生を目指させているとのことでした。
その後施設内部の参観をさせていただきました。少年が生活を共にする寮の内部、木工室、陶芸室、PC教室などを案内していただき、少年院での生活の一端に触れることができました。
参観の後、質疑応答の時間を設けていただき、市原学園における矯正教育のあり方や、少年たちの社会復帰支援のあり方をめぐってなど、参加学生から様々な質問が出されましたが、そのひとつひとつに対して丁寧に解説していただきました。
少年院という社会から切り離された施設において、どのように非行少年の改善更生が実践されているのか、参加学生にとって貴重な学びでした。参観を許可いただき、丁寧な解説をしていただいた市原学園の皆様に心より御礼申し上げます。(文責:山本)
(市原学園の会議室にて ※少年院内部は撮影禁止ですが、これは許可をいただいて撮影したものです)