以前の記事でもご紹介いたしましたとおり、
第3回コミュニティ政策学部主催の「見守りと支援を考えるフォーラム」が、2月13日(水)京成ホテルミラマーレにて開催されました。
はじめに、長谷川匡俊学長より主催者挨拶がありました。
とかくウチとソトを分けがちなわれわれがいかにしてソトをウチに包摂していくかという地域の問題の解決に取り組む教育?研究
に向けてコミュニティ政策学部が誕生したことが紹介されました。
続いて、3人の方々よりご報告いただきました。
1人目は、松戸市常盤平団地自治会長の中沢卓実氏。
自治会の立場から常盤平団地自治会と社会福祉協議会の連携による
「孤独死ゼロ作戦」の取り組みについてお話しいただきました。
2人目は、岩手県立大学社会福祉学部教授の小川晃子先生。
過疎化?高齢化が進む岩手県内の村で取り組んでいる
「おげんき発信」の取り組みとさまざまな工夫についてお話いただきました。
3人目は、ヤマト運輸(株)岩手主管支店営業企画課課長の松本まゆみ氏。
配達先の一人暮らし高齢者が孤独死してしまったショックから企業の社会貢献を
模索して始まった「まごころ宅急便」についてお話いただきました。
後半は、上記の3名の報告者に司会とコメンテーターを加えてのパネルディスカッションを行いました。
左が司会を務めた淑徳大学コミュニティ政策学部教授 石川久、
右がコメンテーターを務めた総合福祉学部准教授 結城康博です。
地域での見守り活動を進めるさいに問題となる個人情報の取り扱いの問題や
人との関わりを拒絶するような人とどのように関わっていくかなどについて意見が出されました。
周囲の人と関わりたがらなかった一人暮らし高齢者がじつは難聴のためであって、
そのような方にも繰り返し関わった結果、次第に関わりが生まれていった事例などが紹介されました。
ご参加いただいた皆さまのアンケートからは、以下のようなご意見?ご感想をいただきました(抜粋)。
【最も多かったご意見】実際の現場の活動の「ナマ」の声で参考になった。
【行政職員】「見守り」は重要なテーマで実行に向けて検討中です。今回のお話を伺って検討のための視野が広がったと思います。
【千葉市民】孤独死、孤立死のことをお聞きし驚きました。日頃、となり近所の方々と仲良くお付き合いすることが大切と思いました。
この他、さまざまなご意見?ご助言をいただきました。
特に今後のフォーラムで取り上げて欲しいテーマに関して
「認知症の見守り」、「子育てとコミュニティ」、「町内会?自治会の活性化」といったコミュニティにかかわるテーマから、
「地域企業と学生の協働事例」、「青年の貢献力を高める取り組み」、
「学生たちがどんな未来を望んでいるのか、そのために実践していることは何か」など
大学生に関するテーマが寄せられました。
今後の参考にさせていただきたいと思います。
なお、今回のフォーラムの受付やご案内は、
京成ホテルミラマーレの課外研修に参加したコミュニティ政策学部1年生が務めさせていただきました。
学生たちは緊張感をもって臨み、フォーラムが無事に終了したことで、
最後には疲労と安堵の表情をみせていました。