授業でキャリアを学ぶ「経営特殊講義Ⅲ(キャリアストーリー)」

こんにちは。
総合キャリア支援室の芦沢ですヒヨコ

 

今日は、6月12日「経営特殊講義Ⅲ(キャリアストーリー)」の授業についてレポートします。

 

当日の講師は、「食」と「広報」という専門分野で多彩な活躍をされている井出留美 先生。
当日は、先生の今までの生い立ちも含めた多彩なキャリア、そして人生の様々な場面で学んでこられたことについてお話くださいました。

 

◎今までのキャリア~生い立ちから仕事まで~

5歳の頃から食物に興味があり、大学では、家政学部食物学科で学んだ。
大学1年生の時に、父親が他界。

その死はあまりにも突然で、当時10代だった井出先生の考え方に、大きな影響を与えた。


「昨日まで元気だった人が突然いなくなる、という経験をして『命は明日なくなるもの』だと思った。悲しいことではあるけれど、その経験がそれまで内向的だった私を行動的にしたと思う。 『今やらないとビックリマークと思うようになって、行動するようになりましたねアップ

 

父親の死という、ネガティブでしかないように思える出来事の側面を捉え、モチベーションにつなげた井出先生。
その考え方は、その後のキャリアにも活きてくる礎となった。

 

大学卒業後は大手企業の研究所に所属し、スキンケア商品の研究に携わること5年。
そして、次のステップとして会社を退職し、青年海外協力隊の一員としてフィリピンへ飛行機

 

言葉も文化も違う環境で、ようやく活動が軌道に乗ったのは着任から1年が立った頃。
「はじめは自分に何が求められているかも分からない状態でした。そんな中でも、自分の置かれた立場で何ができるか、を考えて行動してきました。活動を通して、自分で仕事を作る厳しさも学べたと思います。」


それからは食物の調理や加工方法について教えるプロジェクトや、現地の栄養失調のこども達の栄養改善に取り組んだ。

帰国後は、外資系の食品会社に入社し、広報やお客様対応を担当。
入社翌年には栄養学を学ぶために大学へ社会人入学。

数年を経て博士号も取得した。

 

「特に20代のうちはお金があったら、物を買うより勉強し、自分に付加価値をつけて欲しい。物は天災など、自分でどうしようもないことで無くなってしまうけれど、付加価値は命ある限り持ち続けられるもの。自分に力をつけられると強いです。」

 

その力強く、熱い思いは、東日本大震災への支援活動での経験に裏打ちされている。

 

「今、出来ることはなんだろうはてなマーク

 

その強い思いは、「被災地に行かねば!」という思いを駆り立てた。
震災が発生した3月11日は、井出先生の誕生日という偶然も重なり、思いは更に強いものになったという。

被災地では、炊き出しや、支援物資の仕分け、詰め合わせ作業を行なった。

 

そして、「今やらないと後悔するDASH!という思いから、7月に勤務していた会社を退職。
ボランティア活動を継続した。
会社を退職することについては、
「組織を離れることはリスク。でも、それは自分の力を出すチャンスキラキラでもあると思った。」
と語ってくださった。



その言葉どおり、退職後は「食」と「広報」の専門性を活かして、活躍の幅を広げている。
当面はボランティアで…と思っていたところ、炊き出しで参加していたNPOから声がかかり、「広報」という立場で、被災地との関わりを持つことになる。
その他にも、次々と仕事が舞い込んだため、個人事務所を設立。代表として、多忙な日々を送る。


そのキャリアから導き出された考えをご紹介くださいました。



◎人生における10のポイント

1.キャリアをかっちり決めなくてよい。
2.自分の軸を絞り込んでいく。
3.心の声にしたがう
4.これ、と思ったことを積み重ねる。
5.モノを買うより自分に付加価値を!
6.専門分野を2つ以上持つ
7.現場、マネジメント両方を見られる
8.プロフェッショナルをめざす
9.情報発信力をつける
10.いざというときにリスクをとる

 

そして、その根底にあるのは「ハプンスタンスアプローチ」という考え方。
これは、スタンフォード大学のJ?クランボルツ教授の理論。
「出来事にはポジティブ、ネガティブの両方の側面を持ち合わせている。そして、幸運を引き寄せるためには、好奇心?持続性?楽観性?柔軟性?冒険心を持つこと」を唱えたもの。

 

井出先生は、様々な出来事を、信念を大切にしながも柔軟に受け止め、 「ポジティブな側面音譜に焦点を当て、自身の人生を切り拓いてきた。

 

「去年は、まさか1年後に自分が会社を立ち上げているとは思わなかったひらめき電球。人生は想定外の出来事が起こるし、浮き沈みはある。でも、どれも考え方次第ですニコニコ

 

最後に、ご紹介くださった書籍をご紹介します。
書名
「その幸運は偶然ではないんです」
著者:J.Dクランボルツ/A.Sレヴィン
出版社:ダイヤモンド社

 

皆さんも、「出来事」の違った側面キラキラを見てみてください。
今までと違った、新しい気づきに出会えるチャンスかもしれませんよアップ

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